絶海の孤島、見島にいく!1999.9.12update

おにようず
萩〜見島間を約1時間で結ぶ高速船「おにようず」

「今年の夏は見島に行くぞ!」 
「みしまぁ?」

我々の第1回目の探検は隊長たろうの唐突な思いつきで始まった。
「なんでわざわざそんなところへ・・・。」隊員ばらたーしの2名は戸惑いの色を隠せない。

見島・・・・それは山口県萩市の北側 約45kmかなたの海上に浮かぶ小さな離島である。最近 関口宏の出てるグルメ番組で紹介された一部の牛マニアに有名な「見蘭牛」なんかが特産であるが、あとは釣り客くらいしか訪れる人もいない場所である。
わたしも萩に生まれ育って34年、今まで一度も上陸した事の無い未開の島だ。ハッキリ言って,行く用事も行く必要もなかったから。

「一体何をしに行くん?海水浴ならわざわざそんなとこまで行かんでもええじゃろうが。」  素直にたろう隊長に疑問をぶつけるばら隊員

「ふっ。」不敵な笑みを浮かべるたろう。

「これを見ろ!」   たろうはおもむろにチラシのようなものを取り出すと隊員に「ここを読め」と言わんばかりに指差した。
覗きこむ隊員たち。それは萩の観光客に「見島の夏祭り(通称・千日祭り)」をアピールする何の変哲も無いビラだった。
しかしそこにはわれわれ探検隊の感性をくすぐるキーワードがいくつも書かれていた。

冥途の入り口・宇津山 観音寺」  「幽霊踊り

「ううっ!興味ぶかあい!!!」  目をみはる隊員たち。長年 萩に住んでいて、離島とはいえ、市内にそんな場所やあやしい儀式があったとは・・・!
「どうだ、これは確かめねばなるまい!」
そうなのだ。我々は「知らない事が おいでおいでしてる」場所には必ず探検、調査しなければならない使命を持っているのだ!それがHCF穴場探検隊なのだ!
固い決意を胸に我々は早速、見島に乗り込む事にした。


見島への上陸の為、萩港にて最新型(?)高速船「おにようず」に乗り込む たろう、ばら、たーしの3人。ちょうどお盆だった事もあり、都会から里帰りにきた島民でごった返している。

 「おにようず」は定員200名に達すると容赦無く乗船拒否されるので 盆,正月は乗船出来ないときもあるらしい。 が、事前調査で隊長がチケット3人分をすでに予約していたので安心だ。まったくこーゆーことには隊長は抜かりは無い。

しかし周りを見渡しても、みんな島民のようで、観光客など一人もいない。34歳のうさんくさい三人組の我々が異様に浮いている。
まあ、わざわざ見島まで遊びに行く奴など地元にゃいないし、ましてや他県では見島はマイナーすぎる。

でも松方弘樹はたまに釣りに来るらしいぞ。」・・・・たーし隊員が「芸能まめ知識」を一言。なんでこの男はそんなことを知ってるのだろう?

船上から萩の町を眺める 萩のまちを背に見島に向かう「おにようず」
当日は波は穏やかだったが、波に逆らって進むのと 船自体が小さいのが原因で結構ゆれる。
船内では洗面器に顔をうずめ、もがいている乗客もチラホラ。そんなのを見るとこっちまで気分が悪くなるので、我々は甲板に避難することにした。
「♪うみへゆこおぜぇ〜 はてしないうみへ〜
 さかまくぅなみも〜 こもぉりううたぁ〜」


爽快な船上の風におもわず唄をくちずさむ隊員たち。
(でも なぜ「ダイラガー」?)
萩諸島
船から見る 萩の沖に浮かぶ島々が絶景

萩から約一時間。見島がその全貌を見せる。確かに小さい島だが(面積7.8平方km)、全く人の手が加えられていない太古の姿そのままの海岸線に圧倒される。
我々は最初の目的地である 「観音寺」に向かうため本村港を経て宇津港に降り立った。

実は、急な思いつきでこの見島にやってきたので宿泊の準備が出来ず、この宇津港をメインにする探検か、島の反対側の本村港をメインにするかの二者択一をしなければならなかったのだ。 反対側には「ジーコンボ古墳群」や、「見島牛放牧場」など興味をそそるスポットもあるのだが とりあえず今回はご利益が欲しいので(良縁をくれ〜)、観音寺に行く事になった。(ちなみに「幽霊踊り」という奇習も深夜のミサのように行なわれるらしいので 残念だが今回は紹介できない。ごめん。)

宇津港に降り立ち 周りを見渡しての第一印象は・・・・・

「何も無い!」

港のそばに食堂が一軒あるが、それだけだ。 港の堤防になぜかハングル文字がペイントされているのが怪しい。
たーし隊員の解説によると 嵐か何か有ったときに韓国船が緊急停泊するためだということだ。う〜ん、確かに1歩日本から離れたような感覚になってしまう。
ちなみに島の真ん中に有る航空自衛隊基地は テポドンから日本を救うための第一の盾となっているんだ、と たーし隊員が言っていた。(ホントか?)
「むぅ、こんな辺境の土地で日本の兵隊さんは日夜頑張っているんだ・・・。」  すこし感動。

島民の移動手段は主に軽自動車らしい。軽トラックの荷台に何人も乗っているのがよく目撃される。シートベルトも誰もしていないぞ。いいのか?  だが、よく見ると信号や交通標識がどこにもないのが判った。〜そうか、この島には公道という概念がないんだ・・。う〜ん。



港の隣の小さな海水浴場をこえると丘を登る道に沿って鳥居が建てられている参道がある。登りきると溶岩石の海岸線が目に飛び込んできた。その先端に怪しい建物が見える。おおっ!
「こ、これが冥界の入り口か!?」 

観音寺 絶景である。荒荒しい日本海に突き出るように造られた観音寺は確かに冥界の入り口といわれるのも判る。(周りは断崖絶壁で岩が崩れたら すぐ、あの世行きだからか?) 観音寺
海の守り神

←観音寺を少し下ったところにある妙な一画。興味本位に立ち寄ってみる隊員たち。そこに我々を待っていたのは・・・。
海を見守る不動明王。おもわず「仏ゾーン」を思い出す。
大変神々しいが、我々は「キティファイアー」というニックネームを与えて喜んでいた。
今、思い返すに なんてバチあたりな・・・・・。
不動明王

グルメタイム

さて、とりあえず目的の観音寺をお参りしたところで小腹も空いてきたんで,飯にすることになった我々は 港にあった食堂で地元の海の幸を食べよう、ということになった。  て、いうか そこしか店がないんだもん。(あとはジュースの自販機が数台あるだけ。)

刺身定食 地元の海の幸をふんだんに使った「さしみ定食」。1200円だったと思う。けっこうおいしかった。おすすめ。
刺身はクロダイかなんかでコリコリしている。なますも美味。
味噌汁は「ヨメノサラ」と呼ばれる皿型の貝が具とダシになっている。
小鉢は何だったか忘れちゃった。


オプションで注文した「ニナ」。まさかこんなものがメニューにあるとは。 なんか ロッコツマニアを思い出してしまった。
この辺の海の岩場にごろごろいる巻貝の一種で 子供の頃よく取ってきては、親を困らせていた。
当時は 子供心に「夕食のおかずをとってきてお母さんを喜ばせてやりたい。」と思っていたのだろうが・・・。味噌汁なんかにすると結構アクが出るんだよな〜。

でも久しぶりに食すとけっこういける。爪楊枝で身を殻から出して食べるのだが、小振りで 慣れないと食べにくいぞ。
300円也。
ニナの塩茹で


うにうどん たろう隊長の注文した「うにうどん」。怪しいネーミングに惹かれて頼んだものだが、素うどんの上に そぼろ状のウニがまぶしてあるものだった。
そのままやんけ。なんて安直なネーミング・・・。

味は「甘ったるい」らしい。   機会があれば ものはためし、一回食べてみよう。
600円也。

では、腹もふくれてきたとこで島の探検を再開しよう。と、いっても宇津港の周りには観音寺しかないので とりあえず海岸線を散策することにする。
観音寺の上には昔キャンプ場だった草原が広がっている。ここから島の半分が見渡せるが、海岸線の美しさにしばし見入ってしまう。

「小野田さ〜ん!」「小さな島の大きな自然」と、いうキャッチコピーそのままの風景だ。
ククルス=ドアンがいてもおかしくないな。

ここは「朝日が海から昇り、海に夕日が沈む」のが見られるめずらしい島なんだということだ。
観音寺もあるし、元旦の初日の出の隠れたスポットらしいが、冬の日本海は厳しいんじゃないかな?


奇岩1 奇岩2
あっちこっちに見られる奇岩の数々。所々に小さな祠があるんで信仰の対象になってるんじゃないかと思う。
「見島八八ヶ所参り」というのがあるらしいが、(看板にかいてあった。) 民家より多いんじゃないか?と思ってしまった。
でも祠の一つ一つに番号が振ってある訳じゃないんで、ホントかどうかは不明。

このあと宇津の港そばの海水浴場で泳ぐことになった。この日は波も無く、海水浴には絶好の天気だった。

宇津海水浴場は波打ち際から5メートルも海に入ると もう足の届かない水深になってしまう。沖にある島なんで砂浜が出来にくいらしい。
透明度もよく、主に島民しか客がいないんで 小さいが静かでゆっくりできる。ナンパ目的のチャラチャラした男やコギャルなんかはいないぞ。
シャワーなんかもよく整備されているので、アベックや家族連れなど 本当に海を堪能したければお勧めのスポットだ。
ほんとはここでその時のスナップを紹介したかったが むさ苦しい34歳の弛みきった肉体をさらす勇気がないんで却下。


宇津港
静かな宇津港の全景


夕方 日が傾いてくると 萩行きの最終便が出発してしまう。(盆やGWは1日4便 あとは1日2〜3便) これに乗り遅れたらどうしようもないんで 名残惜しいが我々は見島に別れを告げる事になった。
しかし我々はすっかりこの見島を気に入ってしまった。
来年はぜひ宿泊場所を確保して じっくりと島の全貌を明らかにしたい。
ジーコンボ古墳見島牛のナゾを解き明かさないと・・・。    「萩のMMR」となるために!

「見島には天然記念物の亀もいるしな!!」(たろう隊長 談)

隊長もやる気マンマンだ。(でも 「天然記念物のカメ」ってなんだ? 奴はやたらこだわってたけど。)

   乞う、ご期待!

さらば 見島!  見島から萩へ向かう

見島から萩に向かう船上からのスナップ。来年もまた来る事を誓う探検隊一同であった。


一言メモ
萩市も「陸の孤島」と言われ 都会のストレスを忘れられる僻地だが、その萩からさらに離れた見島は時間を忘れるのに絶好の場所だ。
すべてを忘れたい人、深い悩みがある人、仕事に疲れた人 生きてくことに疲れた人は2〜3日休みを取ってゆっくり滞在してみてはどうだろう。携帯電話も持っていかないほうがいいぞ。
もっと正確な情報が知りたい人は見島関連のHPをご覧ください。

見島のホームページ
http://www.hagi.or.jp/mishima/

ハローねっとジャパン山口発
http://www.yamaguchi.ntt.ocn.ne.jp/wnnc/big/misima_00.htm


ああ、私はこんな場所に勤務する公務員になりたい・・・。

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