
「超能力少年参上!」
清田少年の登場など、当時の久々な超能力ブームにあっさり影響されて考えだされた作品。しかし企画段階で「あれはインチキだった」という世論が強まったため、ポリシーのない我々はすぐ「やっぱりそうか」と迷う事なくこの企画をボツにした。
ストーリーは つのだじろう先生の超能力開発書を読んだ少年が カードの○×を当てることから次第にエスパーとして成長し、さまざまないやがらせと戦うというものだった。
ラストは不良と決戦中の主人公が 彼に向かって振り下ろされようとしている鉄の棒を超能力で曲げようとするのだが、「単に曲げただけじゃあ 俺の超能力はインチキだと思われてしまう」と考え ご丁寧に棒をねじってしまい、そのまま頭をカチ割られ絶命するという 何とも救いようのないものだった。
「サングローブマン」
おうどいろマンの前段階にあった企画(「おうどいろマン」の章 参照)。涙目になってHANTが猛反対したためボツになったが、他のスタッフはやる気まんまんだった。どんなヒーローかということは一切決まってなかったが「変身の際、ティッシュでゴソゴソする」という事と、「主役はHANT」という事が絶対条件であった。今おもえば、それさえ満たせば出来映えなんかどうでも良かったような気がする。
その他、「ストーリーと関係なくHANTがいつも画面の奥で物陰にかくれてティッシュ片手にゴソゴソする」とか「常にHANTの荒い息使いがBGMとして聞こえる」とか「HANTが変身完了まで(イクまで)を編集なしのリアルタイムで映像化する」とか、そういうバリエーションのアイデアだけは湯水のごとく出てきたが、倫理上 到底映像化されるものではなかった。
「ソルジャー・エレジー」
本来、「おうどいろマン」ではなくこれがHCFMの長編ドラマの第一号となるはずで、「ヒーローもの」など考えてもいなかった。細かいストーリーはもうすっかり忘れたが、孤独な傭兵を主人公にしたシリアスドラマだったような気がする。
2回目の撮影の時、主人公役のROCK・RIVERの「俺、今日の〜、親戚のガキのめんどうをみんにゃあいけんようになったんちゃあやー(訳:今日は用事がある)」の一言であっさりボツとなった。
武器や装備はHCCから相当の数が提供され準備万端だったが、脚本にかなり無理があり完成してもつまらない作品になるだろうとひそかにささやかれていた。
撮影が延期されずに即ボツになったことから想像するに、R・RIVERの一言のようなきっかけを、みんな心のどっかで待っていたのだと思う。
「スペースパトロール スペクトル5」
全編モデルアニメーションという凄まじい作品。当然 技術的、金銭的、時間的な理由によりボツ。原案HANTでシナリオまで完成されていた。
TAROがマンガ化して「あるらうね」会報で発表するという話もあったが、うやむやのうちに流されてしまい、以降なぜかその話題は禁句となった。
ドキュメント作品 「私は宇宙人を見た!」
「顔面刑事」の元になった一番最初の企画。スタッフの友人にとてつもなく頭の大きい男(DONBEじゃないよ)がいたと言う 単純な理由から考えだされた作品。
HCFMのスタッフがレポーターになって、彼の日常を追跡し、「本当は彼は人間ではないんじゃないか?」という疑惑を暴くと言う 報道ドキュメント風作品になるはずだった。
当時、川口浩探検隊が流行っていたが 別に水曜スペシャルのパロディーではない。(実は矢追純一の「木曜スペシャル」のパロディーなのだ。)
ボツ理由は HANTが彼に出演交渉したところ、「ふざけんな!」と怒って断られたため。今 考えるに、あれはイジメじゃなかったのか?
「中国戦隊 クロスファイブ」
「近畿と九州の間で眠っていたヒーローが今その姿を見せる!!」
登場人物
別に「ボツになった」という訳じゃなく、パンフ製作の際にページ稼ぎのために作られたヒーロー企画。
当時、中国5県のローカルTV局で協同製作された地域限定クイズ番組「クイズ!クロスファイブ」(司会 坂本九)のパロディーで、企画的には悪くないと思ったが、HCFMには人数(とくに女性)がいない、という事などで、「作ろう」という声は まるでなかった。
私個人としては 「坂本九の出演シーンはTVの画面をそのまま使おう」とか勝手に構想を練っていたが、しばらくして九ちゃんがあの事故で他界してしまった。
で、本家クロスファイブの方は、奥さんの柏木由紀子さんが司会を引き継ぎ、放送は継続されたが、そのとき私の頭の中では 「坂本指令が敵の攻撃に遭い飛行機もろとも撃墜されるが、クロスファイブは後任の女性指揮官・柏木によって強化される」などという不謹慎なストーリーが勝手に進んでいた。